手って、握って。~虹の橋のたもとで~

ごきげんいかがですか?

 

わたくしごとですが、一年前に母を亡くしました。

それはそのときのおはなし。

 

母が救急車で運ばれ、そのまま入院しました。

当時はコロナさんで面会が許されなかったのですが、入院中2回だけふたりきりでの面会ができました。

(余命宣告を受けていたので、気を遣ってくれたのだと思います。)

 

母はスキンシップがとても苦手なのですが、その時はわたしが手を握るのを拒まず、わたしは面会中ずっと母の手を握っていました。

 

ふと思い立って、「握力は大丈夫?」と聞いたら、ギューッと手を握ってくれました。

「これだけあるなら大丈夫だね☆」

と笑いあったのを覚えています。

 

1か月後、退院したときはとても衰弱していて、垂直に上半身を立てることすら体力的に許されず、母はしんどかったと思います。

(母は若いころから、「辛い、悲しい、さみしいと言わない」ことを厳格に守ってきたので、どれだけ大変なのか口にすることは滅多にありませんでした。)

 

ベッドに横たわる母に毎日ことあるごとに、

「手って、握って」

とやさしく両手を包むと、母は

きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、きゅ、

と、5回握り返してくれました。

「大丈夫」「ありがとう」などの何かのメッセージだったのでしょう。

 

握り返す力は日に日に弱くなってゆき、

そして母はあっという間に息を引き取りました。

 

母を見送り、少ない手続きをあらかた終わらせたある日。

わたしは横向きに、両手を合わせて眠っていました。

その時に、両手をぎゅううううっと握りしめられました。

その力は、成人男性並みに強く、

しかも、金縛り付き😓

 

いつもの金縛りのとおり

「え゛え゛い゛っっっ!」

と気合で振り払い、そのまま眠りました。

 

翌朝目が覚めて、

「あれは母だったのかしら?」

と気づきました。

翌週お師匠さん(月)に尋ねたところ、

「多分お母様ですね」

とのこと。

 

手って、握ってくれてありがとう。

 

その数か月後、就寝時に強く抱きしめられました。

金縛り付きで。

こちらも無意識に、気合で振り払ってしまいました。

 

母だと知っていたら、振り払わずにゆっくり名残を惜しんだのになぁ(´-`).。oO

(金縛りはチョト怖いけど)

次来るときは、教えてくれるとうれしいな。

 

今、仲間と一緒にわたしときょうだいを見守ってくれているお母さん、

虹の橋のたもとで、みんなや歴代ペットちゃんたちと一緒に待っていてね♡